文化・芸術

かなまら祭り(2)

かなまら祭りレポートの続きです。

まず、不思議なエリザベス御輿ですが、女装会館エリザベスというところからの寄付なのだそうです。ネットで調べて分かったのですが、御神輿の画像を拡大してみたら納得!

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交通整理をしてらした方はお仲間なんですね。

07_2 前回書いたように、御祭神はふいごの神様でもあるので、御火取祭という、火打ち石でつけた火を鞴(ふいご)で大きく起こし、その火を蝋燭に移して神様に捧げるという儀式で始まります。

 

 

その後、女の子達による巫女舞や神楽といった祭事が執り行われ、御神酒(濁り酒w)が振る舞われます。
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07_7 御輿に御霊が入ります。

また、境内では神前に供える男形と女形を大根を削って作っていました。
外国人の観光客も参加していました。
071 ちょっと危なっかしい手つき。(包丁は日本と外国では使い方が違うんですよね。)
072 こんなのを作ります。

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祭りでは、ありとあらゆるものが盛り込まれています。「とにかく楽しもう」というカラッとした江戸文化の現れでしょうか。
着物の貸し出しもしていて、外国人の人たちは大喜びでした。

 

 
07_5 愉快なテキヤのおじさん

07_10 お賽銭を上げてお参りしていたおじいちゃん。 

 

 

07_6 いなせなちびっ子

07_8 いよいよ御輿の巡行が始まります。

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境内にはこんなものもありました。

01_18 長十郎梨です。

02_12 私が子供の頃は、梨と云えば川崎生まれの長十郎でした。

今は作る農家も少なくなってしまいましたが、今は復活させようとの動きがあります。

 

かなまら祭りは毎年4月の第1日曜日に行われます。地元の人間も外国人も、おかまちゃんも分け隔て無く、笑顔の絶えないお祭りです。宜しかったらいらっしゃいませんか。

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かなまら祭り

00_1 今日、地元の金山神社のお祭りに行ってきました。家から歩いて十数分で行けるこの神社のお祭りは日本より海外で有名で、実は私も大人になるまで知らなかったのです。知ったのはオーストリアで見つけた日本のガイドブックで。ドイツ語で日本のことを説明しているので便利だと思って買ったのですが、中に観光地でもない川崎市の記事が。そこでこのお祭りを紹介していたのです。

そのお祭りの名前は「かなまら祭り」。地元の守り神である若宮八幡宮の境内社の一つ、金山神社のお祭りです。

どんなお祭りかを説明する前に、まずは御輿の画像を...

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ん?よく分かりませんか?ならば、別の御輿の画像を。

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なぜかこのピンクの御輿はエリザベスと呼ばれています。

この祭りの起源は江戸時代まで遡ります。当地は東海道の宿場町なので、古くから宿屋商店も多く栄えていましたが、そこで働く飯盛り女達が商売繁盛と梅毒予防の願掛けに、桜の咲く時期に筍やその他のご馳走を籠に盛って集まり、神社のご神体を象(かたど)ったものを担いで道を練り歩いたというのが始まりだそうです。

御祭神は金山比古神(かなやまひこのかみ)と金山比売神(かなやまひめのかみ)で、伊邪那美命(いざなみのみこと)が火の神を生んだ際、下腹部に大火傷をしたのを、治療看護した神とされており、お産、下半身の病にご利益があると言われているそうです。また、この神は鞴(ふいご)祭の神でもあり、古くから鍛冶職人に信仰されてきました。

商売繁盛・子孫繁栄(子授け)・安産・縁結び・夫婦和合のご利益があると云われ、境内にはそれらを祈願する絵馬が数多く見られます。また近年、エイズ除けの祭りとしても有名になりました。

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絵馬の図柄は例えばこんな感じです。

_02 5匹の猿で護猿(ござる)と呼ばれるようです。

説明は英語の方が分かりやすいかも。“See no evil. Speak no evil. Hear no evil.” ここまでは「見ざる、言わざる、聞かざる」ですね。残りの2匹は“Transmit no evil. Receive no evil”。「移さず、もらわず」でしょうか。

神社で聞いた説明によると、日本ではあまり知られていなかったこの祭りが今日のように海外まで知られるようになったのは、ニューヨークタイムズ(だったかな?ちょっとうろ覚え)で紹介されたのがきっかけだそうです。

01_17 ですから、日本に住んでいる外国人にはよく知られており、この日も多くの外国人観光客が訪れていました。

05_3 ここにも外国人。
06_3 侍だそうです。

_01_1 よく分からない方もいました。

_02_1 自主的に交通整理をしてらっしゃいました。

面白いので次回に続きます。

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クリスマス・パーティ

昨日はドイツ語学校のクリスマス・パーティがありました。先生達もこの日はソーセージを焼いたり、ビールをサービスしたりと普段とは違った顔を見せていました。また、少しですが、クリスマスグッズを売るお店も出て、ドイツのクリスマスの雰囲気を久しぶりに、ほんのちょっぴりですが味わいました。私は、初めてのヨーロッパがドイツで、たまたま11月の終わりに行ったのですが、旅の後半、12月になってドイツのクリスマス市を見て大感激。翌年、再びクリスマス市を観にドイツに旅行したほどです。

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ドイツでは12月にはいると、あちこちの町でクリスマス市が立ちますが、中でも有名なのはニュルンベルクのクリスマス市です。市のHPで美しい壁紙を見つけたので、この画像で本場ドイツのクリスマス市の雰囲気を味わってくださいね。

  • 美しの泉(Der Schöne Brunnen)
  • 屋台の並ぶ広場(Blick über den Markt)
  • こちらはライブカメラのサイト(時差が8時間あるのでイルミネーションが綺麗な時間帯に見るのはむずかしいのですが...)

パーティの会場に到着してすぐにグリューヴァインをまず一杯。グリューヴァインとはシナモンやクローブなどのスパイスにオレンジを加えた赤ワインを鍋で温め、砂糖で甘く味付けをした飲み物で、クリスマス市を見て回って冷えた体を温めるのに欠かせません。ドイツでは陶製のカップに入れてくれます。料金にはデポジットが含まれていて、カップを返すと、その分のお金を返却してくれるシステムですが、初めてのドイツ旅行の時、フランクフルトのクリスマス市では一緒におもちゃのコインのようなものを渡されました。ドイツ語も分からなかったときなので、理解できなかったのですが、それは、自分の店で買ったグリューヴァインのカップだと分かるように、カップと一緒に返すものだったようです。2度目に行ったニュルンベルクのカップは今でも家で使っています。

グリューヴァインのあとは、ドイツビールを...って、飲んでばっかりですね。ビールはヴァイツェンビア(Weizenbier)という小麦を原料とした白っぽくてやや濁った感じのビールでした。

会場にはサンタクロースもいて(これももちろん先生。ご苦労様です。)、「いい子にしてたかい?」と聞かれたので、「もちろん!」と答えたら、プレゼントをくれました。

戴いたのはこれです。↓

Photo_18 ドイツの伝統的なクリスマスケーキでシュトーレンといいます。ナッツやラム酒につけたドライフルーツを練り込んだ、しっかりとしたフルーツケーキで、素朴な美味しさがあります。薄くスライスしていただきます。

美味しいけれど、作り方を知ると、2枚目、3枚目と手を出すのをためらってしまいます。というのは、焼き上がったケーキに溶かしたバターをかけて、さらにその上にたっぷりと粉砂糖を振りかけるんです。

ところで、サンタクロースがいたと書きましたが、もちろん、誰でも知っている赤い服を着て白いあごひげを生やしたあのサンタクロースです。でも、このサンタのイメージが世界中に広まったのは、コカ・コーラが宣伝にこのサンタのイメージを使ったからだそうです。

ドイツ語を勉強していると、言葉だけではなく、文化として、ドイツの風習を学ぶことも多いのですが、身近ではないので、何回聞いても忘れます。でも、クリスマスは、日本でも子供の頃から一番楽しい日の一つだったし、興味を持って聞きました。

キリスト教の様々な風習は、元々、土着の信仰に基づいた風習に上手く合わせて作られたものが多いのですが、ドイツでは元々12月6日に聖ニコラウスの日というのがあり、この日、ニコラウスはお菓子の入った袋を持って、家々を回ります。いい子にはお菓子をくれますが、悪い子は、なんと、ループレヒト(Knecht Ruprecht)という従者に鞭で叩かれるんだそうです。何となく、なまはげの風習と似ていますね。イラストなどで見ると、大抵人間の形をしていますが、オーストリアではルプレヒトではなく、クランプス(Krampus)といって、その姿は角が生えていてまるで魔物のようで、まさしく「なまはげ」です。

シュトーレンでよかったぁ...

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ベルギー王立美術館展

昨日は永年勤めていた会社の同期会がありました。訳あって1999年に、私を含め、同期の多くは会社を離れてしまいましたが、元々、東京本社に配属になった人数が、男女併せて50人くらいと、前後の代に比べて非常に少なく、ちょうど「1クラス」程度という感じで、自他共に「仲の良い代」と呼んでいたくらいなので、3年ぶりの集まりでしたが、楽しいお酒を飲むことができました。

それはさておき、昼間、ずっと以前から行きたかったベルギー王立美術館展に行ってきました。一ヶ月ほど前にチケットを戴いていたのですが、最近、何かと忙しくて、なかなか行けずにいたものです。

この美術展のお目当てはただ一つ、マグリット(René Magritte)の「光の帝国」(1954年)です。1998年にベルギーに旅行した際、王立美術館に行ったのですが、その年がたまたまマグリットの生誕100年に当たって特別展が開催されており、常設展にはほとんどマグリットの作品が無かったのです。(特別展は完全前売り制でした。)Namida

(でも、この制度自体はいいと思います。絵画はやっぱり落ち着いた雰囲気の中で観たいものです。)

(アフィリで恐縮ですが)上の画像が「光の帝国」で、マグリットの作品の中で最も有名な絵の1枚だと思います。(ご興味がおありなら、画像をクリックした先で、マグリットの他の作品も何点か見ることができます。さらに各画像をクリックすると拡大されるようです。)

説明するまでもなく、シュールリアリズムの絵なのですが、空だけ、あるいは家の周辺だけを観れば、とてもリアリスティックで、シュールリアリズムの絵を観るときに感じる不安さはなく、むしろ、心地よさを感じます。

チケットをくださったTさん、ありがとうございました!

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晴耕雨読

先週あたりから、今までとは天気が一変して、雨がちで涼しい日々が続いています。今日は台風の影響でしょうか、なま暖かい風と共に、朝からしとしとと雨が降っています。こういうときは晴耕雨読といきたいのですが、やっぱり朝からゴソゴソと種蒔きなんかをしてしまいました。

詳しくは、週末の「今週の庭仕事」でご報告しますが、秋蒔きできるハーブの種を蒔き、余っていたヘンリーヅタの子株で草物盆栽風の一鉢を作りました。

Photo_165 下に敷いている受け皿は100均で買った黒塗りの木製トレイですが、ちょっといい雰囲気です。

そう言えば、いつものように挿し木中の柏葉紫陽花をチェックしていて、久しぶりに鉢裏を覗いたら、根が出ているのを発見しました。

ヽ(゚∀゚)ノ

実は、ある掲示板で、柏葉紫陽花を募集している方に、無責任にも「挿し木中です」とご連絡したら、根付くことなく枯れてしまい、新たに枝を採って挿し木したものだったので、これで責任が果たせるとホッとしました。

と、まぁ、こんな日でも土いじりをしている私ですが、やはり、昼間の長さも目に見えて短くなってきたこれからは、インドアの趣味、特に読書にはピッタリの季節でもありますね。

先日の読売新聞に世界的に有名なイギリスの作家、ジェフリー・アーチャー氏の近況が載っていました。数年前に偽証罪に問われ、服役生活を経験した氏の復帰作が3月に発行されたと聞き、翻訳が出るのを楽しみに待っています。代表作はなんと言っても「ケインとアベル」(上・下巻/新潮文庫)でしょうが、私は「チェルシーテラスへの道」(上・下巻/新潮文庫)も印象に残っています。

ストーリーはロンドンの貧しい下町で生まれた主人公が同じロンドンでも高級な地域であるチェルシーテラスに店を開くという夢を、様々な紆余曲折を経て実現していくというものですが、この本を読んだ当時、ニュージーランドに出張した際に知り合ったおじいさんと文通していて、その方は若いときにロンドンから家族でニュージーランドに移住した方だったので、この本を薦めたところ、読後、手紙で、色々と解説をしてもらったからです。原題の“as the crow flies”は「一直線に」(「カラスは一直線に飛ぶことから」だそうです)は、主人公の成功していく様を表しているのかも知れませんが、主人公の生まれた地域とチェルシーテラスは、カラスがひと飛びするほどの距離にも関わらず、雲泥の差がある、というようなことを解説して貰った記憶があります。そのおじいさんは、数年前に94才でお亡くなりになったのですが、ジェフリーアーチャーの名前を久しぶりに聞いて、おじいさんを偲びました。

イギリスではクリスマスの頃に出るという新作も、氏が獄中で他の収監者から聞いた話をヒントにした作品が幾つか入っている短編集だそうで、才能のある人は、どんな状況でも、それを無駄にしないものだと感心します。

あと、同じイギリスを舞台にしても、どたばたギャグ満載のフロスト警部シリーズもお奨めです。だらしなくて下品なジョークを連発するジャック・フロスト警部が難事件を解決するお馴染みのシリーズで、『クリスマスのフロスト』 『フロスト日和』 『夜のフロスト』という三部作が創元推理文庫(R・D・ウィングフィールド)から出ています。これも読み出したら止まりません。

最後に、最近読んだ本をご紹介します。日経新聞に紹介されていた本ですが、『謝々!宮沢賢治』(朝日文庫/著者:王敏〔ワン・ミン〕)という本で、文化大革命の時期に青春時代を送った著者が宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の詩に出会い、その世界観に感動して、宮沢賢治の研究に取り組む過程を著した本です。残念ながら、私は賢治の作品は子供の頃にほんのいくつかしか読んでおらず、賢治の作品の分析の部分は読みづらかったのですが、文化大革命当時の中国という特殊の環境の中で、外国文学、しかも日本文学を学ぶ苦労や、そういった状況であるからこそ得られる「学べる喜び」が読む者に伝わってくる本でした。また、文化大革命時代を経験したからこそ、宮沢賢治の世界が理解できるという、著者の言葉には、ジェフリー・アーチャー同様、才能豊かな人にとっては、苦境も糧になるものだと感心したりしました。

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若冲と江戸絵画展

このところ出歩くことが多かったので、ブログの記事が止まっていました。あちこち出かけた先の一つが、現在、上野の東京国立博物館で開催されている、「プライス・コレクション-若冲と江戸絵画展-」(公式サイト)です。

以前から伊藤若冲(いとうじゃくちゅう/1716-1800)の絵画に興味があったので、楽しみして出かけました。展示は、その期待を裏切らない充実したもので、非常に見応えがありました。若冲独特の精密な表現で顕わされた作品も素晴らしいのですが、墨の濃淡だけで表現された作品も、シンプルな筆致でいながら対象の動植物が生き生きとしていて、益々興味が湧きました。が、これらが全て、明治以降の日本では評価されずに海外に流出してしまったことが残念にも感じました。

先日、NHKで、この美術展が紹介されたこともあってか、館内は非常に混んでおり、順番を待って正面に立つか、誰かの肩越しに鑑賞するしかしかなく、大きな作品が多かったので、全体を眺めることができないのは非常に残念でした。また、車椅子のお年寄りがいらっしゃいましたが、思うように鑑賞できないだろうと気の毒になりました。

私は美術館を訪れるのが好きなので、海外でもよく美術館巡りをしますが、常設展と特別展の違いがあるとは言え、ゆったりとソファーに座って鑑賞することができる海外の美術館を羨ましく思います。全て借り物の展示なので、コストを回収する必要があるとは言え、もう少し、ゆったりと鑑賞できるような環境を作ってくれたらと、日本の美術館を訪れるとき、いつも感じます。1998年にベルギーを訪れた際に開催されていたマグリット生誕百年記念展では、チケットは完全前売り制で、一日に入場する人数が限られていましたが、こんな方法でも良いのではないかと思います。また、障害のある方に配慮した日を設けてもいいのではないでしょうか。以前、仕事でドイツに行ったとき、休日にオランダのある美術館を訪れたのですが、作品を観ているうちに、「何となく観たことがあるような...」という気がしてきました。それはゴッホの「夜のカフェ・テラス」(正式な日本語でのタイトルは分からないのですが、黄色い壁のカフェの絵)を観たときに、確信しました。その1年ほど前に横浜で観た「クレーラー・ミュラー・コレクション展」で観た絵だったのです。そして、その美術館はまさしくクレーラー・ミューラ・美術館でした。日本で観たときは、小さな絵ですら、前の人の肩越しに観るしかなくて、全く印象が違ったのです。

美術館と言えば、ロンドンのポートレートギャラリー(教科書などでよく見る歴代国王・女王の肖像画はここにあります)に行ったとき、驚いたことがありました。課外授業らしい小学生(日本で言う3年生くらいの児童1クラス)が先生に引率されて来て、確か、ヴィクトリア女王の肖像画の前だったと思いますが、足に踏んでいる地球儀が7つの海を支配した大英帝国の繁栄を表す...などといった説明を教師がした後に、美術館員が、画用紙を配り始めました。すると子供達は、思い思いの場所に寝ころんだり座ったりして、肖像画の模写を始めたのです。こんな授業を受けられる子供達がとっても羨ましいと思いました。

再び、若冲展の話に戻りますが、植物好きには、この時代に人々がどんな植物で季節感を感じていたのかを知るという楽しみもあります。梅や牡丹、秋の七草などといった日本画の定番の植物以外にも向日葵や野バラなども描かれており、そういった興味から鑑賞するのも面白いと思いました。

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ミヒャエル・ゾーヴァとエルケ・ハイデンライヒ(Michael Sowa und Elke Heidenreich)

もう、先月のことですが、銀座松屋で18~23日に開催された「ミヒャエル・ゾーヴァの世界展」に行ってきました。

浅学なことに、私はミヒャエル・ゾーヴァ氏の作品は全く知らなかったのですが、新聞に掲載されていた幾つかの作品ユーモアがあってちょっとシュールな絵が気に入り、初日に行ったところ、日本だけではなく、世界中に多くのファンがいるということを知りました。(作品の画像は貼ることができないので、下の方にゾーヴァ氏が挿し絵を描いた本のリンク画像を貼りました。女性好みの絵でしょ?)

日本語に訳された本の挿し絵となっている作品は、ほのぼのとしたメルヘンチックな絵が多いようですが、ちょっとブラックでシニカルな作品も多いのは、第二次世界大戦で陥落した直後のベルリンに生まれ、冷戦下の同都市で成長したことに影響を受けているのでしょうか?

この美術展では、ゾーヴァ氏の作品を知ったことも嬉しかったけど、もう一つ、併設されていたショップで購入した本で、エルケ・ハイデンライヒという作家のことを知ったのも、大きな収穫でした。私は趣味でドイツ語を勉強しているので、是非、何か原書を手に入れたいと思ったのですが、この頃のユーロ高のせいか、原書はどれも高価でした。その中で、比較的手に入れやすい値段の本が「エーリカ あるいは生きることの隠れた意味」(原題:Erika, oder der verborgene Sinn des Lebens.)というタイトルのエルケ・ハイデンライヒの本でした。比較的易しいドイツ語なのと、あまり長い物語ではないこと、そして魅力ある内容に、夜中までかかりましたがその日の内に一気に読み終えてしまいました。

物語は、ベルリンに住む、高収入だけど仕事に追われて疲れた、離婚経験のある女性、ベティの呟きで始まります。「私ったら、まるで生きることを忘れてしまったみたい...」 (※1)そして、クリスマスを目前に控えたある日、以前、一緒に暮らしていたフランツから電話が入ります。「一緒にここでクリスマスを過ごさないかい?」 フランツに会おうと決めたベティは彼へのプレゼントを探しにデパートに行き、そこで等身大の豚のぬいぐるみ、エーリカと出会い、引きつけられるように、そのぬいぐるみを買うのです。ベティに抱かれたエーリカは人を幸せな気分にする不思議な力があるようです。そして...

しみじみとした読後感のある良書でした。

彼女(著者)のその他の本も読んでみたくなり、さっそくネットで検索したところ、コピーを読んで気になったのが、Kolonien der Liebe(出版社:Rowohlt Taschenbuch Verlag)という9つの物語が収録された短編集。残念ながら翻訳は出ていないようですが、これもドイツ語の勉強と、ゾーヴァの画集などと共に紀伊國屋書店のサイト(※2)で注文し、今日、手元に届きました。

あ~、今日も寝られない。

※1 翻訳を読んでいないので、私の訳です。ヘタでゴメンナサイ。

※2 このサイトは初めて利用しましたが、出荷状況もこまめにメールで連絡してくれるし、5000円以上の購入の場合は送料が無料になるだけでなく、その後30日間の注文も送料無料の対象となるのでお勧めです。

エーリカ あるいは生きることの隠れた意味 Book エーリカ あるいは生きることの隠れた意味

著者:ミヒャエル ゾーヴァ,エルケ ハイデンライヒ
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エスターハージー王子の冒険 Book エスターハージー王子の冒険

著者:ミヒャエル ゾーヴァ,イレーネ ディーシェ,ハンス・マグヌス エンツェンスベルガー
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