« アオメダカの新居 | トップページ | 今週の庭仕事メモ(9月3日) »

ドイツの園芸雑誌から

以前、『ドイツ版「植えてはいけない」』でご紹介したドイツの園芸雑誌、今でも寝る前などに読んで楽しんでいます。

この雑誌の「今月の作業」というページに載っていたのですが、南ドイツでは8月15日から9月12日の間に7種のハーブを収穫して花束にし、教会に奉納する習慣があるそうです。ハーブは、アルニカ(Arnika)、セント・ジョーンズ・ワート〔西洋オトギリソウ〕(Johanniskraut)、ヴァレリアン〔西洋カノコソウ〕(Baldrian)等で、必ず7種類でなければならず、この花束は、そのまま冬まで乾燥させたあと、ティーとして飲むのだそうです。

雑誌で紹介されるくらいなので、それ程一般的な習慣ではないのでしょうが、宗教的な行事とハーブが結びついているのは、ヨーロッパらしいと思いました。名前の挙がっていたハーブは、それほど日本では一般的に栽培されないものもあるので、少し調べてみたら、どれも古くから薬として利用されてきたものらしく、ヴァレリアンは、イギリスでは魔女が魔ものを狩るときに用いると言われているそうで、キリスト教の普及以前からの風習かも知れません。

私はドイツ語圏の国を回数も忘れたくらい訪れていて、植物はよく見かけるのですが、一般家庭の庭がどうなっているのかは、知人の何件かの庭しか見たことがないので、よく分かりません。それ程オープンではない国民性か、どちらかというと家の裏側や中庭に手をかけるような気がします。ウィーンの中心部でも、時々、通りに面した扉の間から素敵な中庭が垣間見えることがありますが、プライベートな空間のようです。

Mosbach_web 庭を見る機会が少なくても、この国の人達が花を飾ったり育てたりすることが好きな証拠は、至る所で目にすることができます。

これは、ドイツのある地方都市の広場と市庁舎(市役所)の建物ですが、ドイツの市庁舎は大概古く美しい建物で、多くの都市では観光名所になっています。(大都市では、効率の面から新しい建物を建造しても、旧市庁舎というのが残されています。)そして、市庁舎と言えども、窓辺は花で飾られ、冬には小型のコニファーや装飾品でクリスマス気分を盛り上げてくれます。 

  

Mosbach02_web これは一般の家ではなく、博物館となっている建物ですが、この町の旧市街にある民家はどれもこんな雰囲気です。

 

 

 

ドイツ人の園芸好きは、電車や車に乗っていても気づきます。「小さな庭」(Kleingarten)と呼ばれる4坪ほどに区切られた貸し農園(農園とは限りませんが)は、どれも納屋付きで、事情を知るまでは、ドイツにも「ウサギ小屋」のような家があるんだ、と思ったくらいですから、とても立派です。庭がないお宅は、こうした「庭」を借りて、園芸を楽しんでいるようです。

Karakusa2_1

ところで、前述の雑誌のHPを見ていたら、最新号の目次〔fg906_inhalt.pdf (525.6K)〕をダウンロードすることができました。もちろんドイツ語ですが、お好きな方は、写真を見ても楽しいのではと思い、添付してみました。

幾つか画像を解説すると、

  • 36(ページ):庭の中に部屋のような空間を作るアイディア
  • 24:カントリーガーデン風のデコレーション
  • 52:シェードガーデン(日陰向きの植物をパッケージにした商品の広告も出ているようです。〔Pflanzenpakete zum Bestellen〕)
  • 78:お奨めのグラス(イネ科の植物)

などです。

このHPには、面白い機能もありました。といっても、ドイツ語の雑誌や新聞のサイトではよく見る機能なのですが、バックナンバーの特集記事を0.5ユーロ位の値段で個別に買うことができるのです。私はこれを見るたびに、何で日本のメディアのサイトはこういうサービスをしないのだろうか、と思います。そもそも、日本の新聞や放送局のサイトは、アーカイブス(記録保管庫)としてのサービスをする気がほとんどないのが不満です。例えば、ドイツの国営放送のサイトは、多分、過去に放送したドキュメンタリーを元にしているのでしょうが、かなり読み応えのある記事をふんだんな画像と共に読むことができ、昨年は特に、第二次世界大戦に関わる記事が豊富で、日本軍の戦域の拡大の様子を、ご丁寧にもJavaを使った画面で、詳しく知ることができたくらいです。

と、ドイツの園芸事情を書くつもりが、日本のメディア批判のようになってしまいました。この辺でやめておくことにします。

|

« アオメダカの新居 | トップページ | 今週の庭仕事メモ(9月3日) »

コメント

ドイツ語は学生時代以来なんで読めませんが、やはり写真は綺麗
ですね。
アクアリウムの世界もドイツは先進国で、フィルターなどの器具類
は、エーハイムとかテトラとか、ドイツのメーカーの名前がよく出
ます。

数年前に職務上取り組んだんですが、N○Kや民放で過去放映し
た映像について、利用目的を限定した上でネット上にビデオクリッ
プを半公開する実験をやりました。
N○Kなどは膨大なアーカイブがあるんですが、それを取り出す蛇
口に相当するしくみが曖昧で、なんちゃらエンタープライズなどと
いう別組織があったりして、ある大手リサーチ会社と組んだんです
が、所詮一地方委員会ではうまくいかなかったですね。
貴重な情報がゴマンとあるんですが、ネットの検索システムに乗せ
るには、インデックスや検索キーワード定など、当時はまだまだ時
間が必要のようでした。著作権の問題もありますが、一番はやはり
潜在する価値に見合うルール作りのように思えました。
やっぱ自分達で作るしかないなぁってのが学習結果でした。(^^;
雑誌などはすぐにでもできそうなんですけどね。
大阪のABCラジオなどは、全部ではないですがいつでも番組内容
がネットで聞けるサービスがありますが、聞くところによると社内
では全部聞けるみたいです。

ところで、ココログのシステムもいろいろと迷ってるんですね。
--- Ads by Google ---に
>観葉 ブルーミングスケープ www.bloom-s.co.jp/
>とっても喜ばれる観葉植物を全国新鮮 直送。植物の育て方や
>フォローも充実が載りましたね。(^^)

投稿: kouyou | 2006年9月 1日 (金) 21時17分

kouyouさん、こんばんは。
ドイツはそう言う分野でも先進国なんですね。
雑誌の「池を作る」という特集でも、自然の池に見えて、且つ、泳げる池はかなり大がかりな浄化設備を使うようです。(ちなみに1,200~1,500ユーロ位かかるようですが、安いのか高いのかはよく分かりません)

日本のメディアのサイト、まぁ、民放はどうでもいいのですが、国営放送の場合は、他国のもの(ex. BBC)なんかと比べても情報量が少ないですね。単に宣伝媒体としか考えていないような気がします。ドイツなんて定時のニュース番組もビデオで見られますし。無料のサービスを増やすことで、情報源としての信頼性を増すと思うんですけどね。出版とか、余計な子会社を持ちすぎてるからかも知れません。

投稿: kiwi | 2006年9月 1日 (金) 22時53分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/46404/3280997

この記事へのトラックバック一覧です: ドイツの園芸雑誌から:

« アオメダカの新居 | トップページ | 今週の庭仕事メモ(9月3日) »