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思い出の風景-蜂蜜色に染まる街-

もう何年も前になりますが、ふと、ロンドンに行きたくなって、旅をしたことがあります。あまり長い休みが取れなかったのですが、他にもう一カ所くらい行きたいと思ってガイドブックをパラパラと捲ってみて、あるページで目が留まりました。それはロンドンの南西、100km程離れたところに広がるコッツウォルズと呼ばれる地方を紹介するページでした。コッツウォルズはロンドンとは対照的な小さな町や村が広がる丘陵地で、写真で見ると、どの村も可愛らしく、訪れてみたくなります。

残念ながら、公共の交通手段が余り発達していないイングランドでは、車を使わずに、このコッツウォルズに点在する村々を巡るのは不可能で、色々考えた結果、写真を見て是非訪れてみたいと思ったバースに行き、ここから一番近いカッスル・クームという村を一つだけ訪れることにしました。この村へ行くには、当時、チッペナムという町から週三日、しかも一日一往復しかないバスがあるだけだったので、チップナムよりは遠くなりますが、見るべきものが多いバースからタクシーに乗って行くことにしました。

前にも書きましたが、この時はロンドンに大きな荷物を置き、三泊分の荷物だけを持ってバースに向かいました。

コッツウォルズの村々もそうですが、バースの建物の多くは、この地方で産出される黄色みを帯びた砂岩を使って建てられていて、晩秋にしては強い陽射しのなかで、きらきら輝いていました。

その石はとても柔らかいようで、街を歩き回っているときに、職人が外壁にレリーフを施しているところを見たのですが、まるで、小学校の図工の時間に彫刻をした石膏のような感じに見えました。

街の中心は歩いて十分回れる程度の大きさですが、通りを一本一本くまなく歩き回って見学していたら、さすがに疲れました。いつの間にか街の東に流れるエイボン川に出たので、対岸にあるベンチで一休みしようと橋を渡り、振り返ってみると、そこには、息を飲む光景が広がっていました。

Castle_combe01_2 夕方の赤みを帯びた空気の中で、街全体が蜂蜜色に輝いていたのです。ベンチに腰掛けて、しばしその風景を楽しんでいると、その蜂蜜は、夕闇の中にゆっくりと溶けていきました。

(写真はカッスル・クームの民家)

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